僕の音楽の心臓部分。ピアノという楽器は当たり前のように大好きだけれど、実は不思議な存在。いつも近くで自分の鼓動が伝わり一緒に呼吸しているような時もあるし、かといえばヒマラヤのように遥か彼方、登頂不可能の遠い存在に感じてみたり。その時々の気持ちによって、イメージや気持を代弁して共鳴してくれたり、ホントに一言で簡単に表現できないけれど、やっぱり大事なことは「PIanoが大好き」という当たり前の結論になってしまう。
さて、このスタジオは2018年にピアノブースを増設し、本格的なピアノレコーディングももちろん可能になった。
このピアノは2015年このスタジオに導入したYAMAHA Grand Piano C7X(現行モデル)。
幼い頃からずっと僕のピアノを調律してくださっている山田宏さんが浜松のYAMAHA本社まで出向き、ヤマハが予め用意してくれていた3台のC7Xの中で、僕の環境にあった1台を選んでくださった。
ピアニストという職業柄、レコーディングスタジオやライブ会場など色んな場所に行き、たくさんのピアノと出会うわけだけれど、このスタジオのピアノはほぼ毎日顔を見合わせて「会話する」いわゆる自分のニュートラルな状態を表す楽器、もちろんこのスタジオでのレコーディングも頻繁に行われるので、大事な分身のような存在。
ピアノを選ぶ際、もちろんいろんな選択肢があるんだけど、ここ軽井沢は冬の気温はぐっと下がり、時期による湿度差も激しいので保管面での条件が都心より格段に厳しい。もちろん最善の環境対策を施しているけれど。そこで山田さんのアドバイスとして「Steinwayはじめとする海外輸入ピアノはとても繊細で大きな変化に対応しきれない場合が多く、この環境を考えると管理面ではYAMAHAがベストで維持管理も安心」ということで迷わずYAMAHAにした。サイズはこれ以上大きいとフルコンサートグランドになってしまうので、このC7Xとしたがフルコン以下のサイズとしては、ある意味で完成された人気モデルでベストチョイスだったと思ってる。しっかり選んでいただいたこともあり、鳴り方もしっかりしていて年月的にもちょうど互いのこともわかってきつつ、仲良くなってきた僕の音楽の基準(スタンダード)YAMAHA C7X ^^