★平昌オリンピック開会式、無事終了!平昌冬季オリンピック開会式無事に終了しました。
音楽監督任命から2年ほど、この日のために多くの会議でアイディアを出し合い、修正を重ね、そしてようやくたどり着いた開会式でした。音楽監督は僕、イ・ビョンウさん、ウォンイルさん、ホンドンギさん。この4人で開会式と閉会式の音楽を分担しています。
この中で僕が担当した箇所は中盤からの
1;オリンピック讃歌
2;オリンピック聖火ランナー入場から聖火点灯
3;最後のグランドフィナーレ;花火の祭典。
フルオーケストラ&混声合唱団から「キレッキレ」ビート上でのパフォーマンスまで、自分にとって未体験スケールでの作業でしたが、本当に素晴らしいミュージシャン、スタッフの皆さんのお陰で完成に至り、さらに本番直前まで?!パフォーマンスとタイミングを合わせる作業が進んでいました。
本当に多くに方々の協力でGOALできた開会式。総監督に始まり監督団全員、そして製作団の皆さん、参加してくださった100人を有に超える素晴らしいミュージシャンの皆さんに心から感謝すると同時に、スタッフの不屈の努力に敬意を表し、更に多くのボランティアの方々の献身的なサポート、最後に応援してくださった皆さんに心から感謝します。ありがとうございました。
★オリンピック讃歌はソプラノ歌手;ファンスミさんの歌と比較的オーソドックスなタイプのフルオーケストラで音楽を構成。素晴らしい彼女の歌に拍手!
★聖火シーンでは聖火ランナー入場後、聖火台へのスロープを南北2選手が一緒に登り、頂上アイスリンクでキム・ヨナ選手がスケートをするシーン、その後の聖火点灯と、それぞれのシーンの音楽タイミングを合わせるのが至難の業でしたが、本番前までの入念なタイミング調整、そして演出監督始めスタッフとの呼吸もバッチリで最終的に素晴らしいタイミングで点火に至り、その瞬間は本当に感無量でした。個人的にこのパート、ストーリーに沿った展開を入念に作り込んだので、思い入れ強かったです。
このシーンで思うことひとしきり。南北生まれの父母(母は北端;新義州、父は南端;済州島)が幼い頃日本にやってきて出会い結ばれ、自分が東京で生まれた。そして医者という職業を放り投げ、今まで音楽を続けている。そんな自分に、このオリンピックで南北選手がスロープを一緒に登り、聖火点火するシーンの音楽を担当することになった。不思議な運命に感謝、最善を尽くしたつもりです。^^ そして南北選手が一緒に入場してきたときは、純粋に込み上げて来た。
★グランドフィナーレ;花火の祭典では、冒頭の#JustJerkの素晴らしいダンスパフォーマンスに続く、花火パフォーマンスと今をときめく現代舞踊パフォーマー#チャジンヨプさん率いる現代舞踊との融合で、華やかにグランドフィナーレとして幕を閉じることが出来ました。
そして今回特筆すべきはボランティアの存在。開会式公演に参加してくれるボランティアに始まり僕達の移動をサポートしてくれるシャトルバスの運転手さんに至るまで、その献身的な姿は感動的だった。皆さん各自一つの目標に向かっていて、その後ろ姿が良いんです、これが。
特に選手入場は今まで最多の92カ国なので、入場だけで45分位かかる。あの寒さの中観客が45分じっとしているのは辛いと、ステージ中心、輪になって若い女子ボランティアが最後まで献身的に踊り続ける、皆さん一緒にね!と。開会式前の数日間は本当に寒い日が続き、夜半リハーサルはマイナス15〜20度、観客も入場する選手もいないけどひたすら懸命に踊る。ダンスボランティアは観客席にも配置されていて、本番では観客にも懸命にアプローチ。それを見ていた外国人観客達が、入場シーン終わると彼女たちとのハイタッチ!何だか感動的。僕は今回こういう場面にもグッと来てしまった。本当にお疲れ様&ありがとう、皆カッコよかったよ!
さて、オリンピックはまだ閉会式が残っていますが、僕はその前の2月17日、平昌オリンピック氷上スポーツのメイン会場である「カンルン」に新しく出来たアートセンター大ホールで、今度は文化オリンピックの一環として単独公演「Echoes for PyeongChang」をしますが、こちらも応援よろしくお願いします。平昌オリンピック&パラリンピックは始まったばかり、アスリート達の健闘と大会の成功を願いつつ、開会式終了のご挨拶。
最後にもう一度、皆さんありがとうございました&お疲れ様でした!
2018. 2. 11
梁邦彦