コロナ新型ウィルスが世界中に広まり猛威をふるっている昨今、甚大な影響が出ているのは皆さん身を持ってご承知の通り。どの分野においても影響が半端ないけど、もちろん僕たち音楽の世界も直撃されている。ライブが中止になるのは当たり前、特に至近距離、密閉空間での飛沫感染など、それ相応の理由でもちろん納得もしつつ、、、でも演奏せずに「じっとしていなさい」とミュージシャンに宣告されても、それは拷問に近い。ミュージシャンも皆当惑しています。
もちろん旅行業、飲食業、スポーツ業界、そして医療関係など壊滅的かつ非常事態なのも十分理解でき、こんなの風邪だから俺は大丈夫さと言う人は別として、誰もが皆一日も早い終息を待っている、そんな毎日。世間では当然在宅勤務が増え、勤務以外でも自宅にじっとしていなければいけない状況で、Netflixの視聴率が格段に上がっているようだけど、それはそれでとても良いと思うし。読みたかった本を開いたり、じっくり聞きたかった音楽を鑑賞したり、そういうinputする時間も有意義だし、長い人生で何度あるかわからない「こういう時間」を授かったという捉え方もあると思う。その一方、自宅や限られた空間での時間が多大なストレスを感じる人も多いのも現実でしょう。学校が休校になったり、働く親が自宅で育児と仕事を同時進行したり、、、本当に状況は多種多様。当人でないとわからないことがほとんどだし、その苦労は共有できないのでそんな状況を思うと自然と「お疲れさま」という言葉が出てしまう。
で、僕はと言うと4月に公開される展示音楽の作曲制作が目の前にズシリとあり、自宅の作業スタジオでひたすらそれをこなす毎日だけど、やはりこの閉塞感は大いにストレスになっている。僕よりもっとストレスフルな方はもちろんたくさんいるだろうけど、僕でさえも、というべきかな。そんなストレスを開放する方法を模索しているある日、ドイツの友人から手紙が届いた。
彼とは平素SNSでメッセージやり取りしているし、良い写真など送り合いながら、ジョークを飛ばしたり頻繁に連絡とっているんだけど、いきなり封筒が届いてちょっと驚いた。そこにはニュージーランドで撮影された銀河系の美しく幻想的な天体写真が数枚入っていた。
実は2月一緒にNZ行こうと話していたけど、結局僕の都合上行けなかったので、その時の写真を送ってくれたのだった。天体の美しい光景は映画を始め昨今の映像技術である程度僕たちも見慣れている。でも、、、、その写真を夜間に長い時間かけて自分で撮るという行為に思いを巡らせ、改めてその写真を見るとなんだか感動してくる。一晩かけて彼が自分の手で本当に撮った写真なんだなぁ、すごいなぁ。それをデータでポンと送ってくるのではなく、わざわざ封筒でプリントして送ってきてくれ、更に印象的だったのは、そこに添えられていたメッセージ(最後に掲載します)。
そんな矢先のある晩、内モンゴルにいる馬頭琴奏者の友人から数年ぶりに「RYOさん、大丈夫?!」と元気な声で連絡があったり、又数日後友人ミュージシャンから電話がかかってきた。特別な用があるわけでもなく、ただ互いの近況や止めどのない話をしただけなんだけど、普段忙しく流れる日常でこういう時間ってどれほどあるんだろう? そう思うと色んな人のことが気になってくる。あの時のあの人、、仕事の関連ある無し問わず。コンサートに来てくれたり応援してくれる皆さんはもちろん。
僕がストーカーをしている?!韓国の友人アーティストに「どうしてる?」とメッセ送ったら、瞬時に「元気にしてますか?!」と電話くれて互いの近況を話したり、、、日本でも韓国でも大好きな先輩アーティストや、関係者、そして音楽に限らず色んな人に声をかけてみる機会になり、それがきっかけで近況を共有し合う機会になったり。日常、SNSを通じて沢山の方とコンタクト出来るのは素晴らしいしありがたく、とても有意義な事。それに加えてこんな時は、友人や世話になった方々、普段頻繁にコンタクトのない大切な人と何気ない便りを交わしたり、実際に声を聞いたり、日常と又違う接点&時間を持つのも悪くないなと。そしてそういう時間にもなるんだなと。
コロナウィルスの影響まだ長引きそうだけど、仕事がキャンセルになったり、本当に切迫したその時間を自分でどうコントロールしていくか、とても大事ですね・コントロールしきれないことも多くて難しいけれど。
これからも皆さんと一緒に、安全で健康な日々を送れますように。
以下友人から届いたメッセージです。
ーーー
Dear RYO
Hope you’re doing well,
The sky in New Zealand was most amazing and I managed to take some pictures of the milky way and the Large Magellanic Cloud - so many stars !
I think, if more people would look at the stars they would understand how small we are and how precious our life of this little planet is. Perhaps these kind of pictures can help to bring peace and unite people on earth?
Between 3/26-4/2 Will be in Japan, Perhaps we can meet somewhere ?
all the best !
ーーーーーーーー
なかなかカッコいいこと言ってるけど、3月末は日本へ渡航できないと思うので、またいつか会いましょう ^^ ;
梁邦彦