今年は本当に大変な年でした。ウィルスは第二波、第三波と長引いて変異種が登場したり、予想を超える展開となり、多くの人の気持や仕事に多大な影響を及ぼしました。
多くの人たち同様、僕にとっても影響があり、クリスマス公演のために12月6日韓国に入国し14日間の隔離生活を送った後、12月24日予定していた公演は1月23日に延期、そして12月26日公演は初の非対面オンラインライブとなりました。しかし無観客ではあっても、日常から遠ざかっていた公演会場の舞台との再開はやはり嬉しく、スタッフやミュージシャンの顔を見て、戻りつつある日常の片鱗を掴んだ気がして、安心し、方やこれが続くようにと願う気持でステージに立ちました。今年唯一の、最初で最後の韓国のステージ、感慨深かった。日常だったステージというものがこんなに貴重なものだと改めて認識した時間でした。
オンラインといえば、10月31日東京のレコーディングスタジオでのオンラインライブでも、やはりライブはその瞬間にしか存在しない「空気」を切り取る貴重なものと痛感。僕達が演奏している瞬間、オンラインであっても皆さんとのつながりを実感できるのはとても大事なことでした。今振り返ると本当にやって良かったと思う。
今回12月26日もそうで、場所が変わり共演者も変わり、それが微妙に関わり合って、その場でしか生まれない時間を共有できる。そこに一番大事な観客の姿が無いことへの不安と喪失感を予想したけど、チャットがあるおかげで、つながりを実感でき(多少の時差はあるにしても)、これはこう言う時期だからこそ出来る経験だなぁと妙に納得もしたりして。
そして11月~12月にかけて大韓民国ユネスコ加入70周年We Connect Challenge ~ Frontierプロジェクトがありましたが、たくさんの一般、プロミュージシャン、ダンサー、人気YouTubeバーの方までが参加してくれ、こんな時期に音楽でつながり皆さんに元気を送ろうと声をかけたのに、逆に僕が皆さんからたくさんの元気をもらう形になりました。本当にどうもありがとう!改めてお礼を申し上げます^^
さて去年から関わっているミュージカル「明成皇后」、25周年を迎えた本格的リニューアル:新たな編曲を試みている作品も本来1月6日スタートが19日に延期になったり、予期せぬ出来事が本当にたくさん、今現在も起きています。その予期せぬ、突然現れる「間:隙間」に何が出来るか、こう言う時期にどれだけクリエイティブに過ごせるか、それを真摯に考えながら2021年は過ごしていこうと思います。
日本への戻り、今の予定では延期公演が終わった1月24日でそれも現時点では定かではないけれど、それはそれでまたポッカリ間が現れたらそれと向き合い、時間を最大限活用して前に進む。年始めと同時に61歳を迎え、この時期だからこそできる有意義な事を手探りで模索しながら、進もうと思います。そしてその一番大事なプロジェクトは当然新しいアルバム、もちろんしっかり進めていきます(現在進行中^^)。
そして一番僕がいいたいこと。直接会えなくとも、いつも応援してくれる皆さんに大きな感謝を。皆で間近で時間を共有できる日が一日も早く来ることを願っています。そして2021年、皆さんが健康で世界中の人にとって素晴らしい一年となりますよううに。2021年もよろしくおねがいします。
梁邦彦