帯広を訪れたのはもう25年以上前、北海道で最後に演奏したのは2000年ヤマハ札幌でのライブ。そんな久しぶりの北海道で演奏するとどんな風だろうと期待が高まるライブでした。
帯広に入るとまたもや晴れ男パワー炸裂で(古川君も晴れ男)この日から公演当日、そして次の日戻る時までまさに盛夏。北海道現地の方たちの話では、これは熱波で異常気象と言う事でしたが、東京など他のエリアからするとそれほど暑くないと思うのですが、これも地域による体感の違い、その代わり冬は極寒だろうと想像できこう言うのも面白いなと(笑)
約2年前公演の企画が始まり、当初はベースの櫻井哲夫さん、ギターの古川望さんの3人で行うはずだった公演が、コロナの影響でどんどん延期になり今年は何とか実現させようと言う話になり、7月30日を公演日と決定し準備に取り掛かりましたが、櫻井さんの日程がどうしても合わずそれならば今回は2人で顔やろうと言う話になり、ピアノとギターのデュオコンサートになりました。とにかくこの2年間迷いに迷い、放浪し続けた末やっとたどり着いたコンサート、僕はもちろんですが、コンサート企画サイドの思いも尋常ではなかったのではないでしょうか。その過程で紆余曲折があり、本来講堂でのコンサートの企画が大ホールで行うことになった。そうなるとピアノはベーゼンドルファー、それを大ホールで演奏できるというのは僕たちにとっても嬉しい出来事でした。
当日の様子は配信もされることになり、日本で別の地にいる方はもちろん海外からも見てもらえることができ、多くの方が同時にライブを楽しんでもらえるのはとても嬉しかった。これこそオンラインの魅力!
古川さんとは長い間一緒に音楽をやってきたけどアコースティックギターとピアノだけでフルコンサートは初めて! 今までいろいろな編成で幾度と無く演奏した曲でも、2人だけで実際音を出しながら作り込んでいく過程が楽しくとても新鮮だったのですが、セットリストも当然普段と変わったものになりました。ピアノソロやギターソロの曲も間に挿入し、普段やる曲はもちろんスペシャルな曲も用意しての初デュオコンサートを構成しました。古川さんはジョン レノンのイマジンだったり、僕は今までバンドでしか演奏しなかったSteppin‘Out (まだ音源として完成していないけどお気に入りでよく演奏している)をソロピアノでトライしてみたり、色々な試みも新鮮でした。
セットリスト
1. The Gate of Dreams
2. Jasmine Breeze
3. 永遠の夏
4. Nylon Heart
5. Prince of Jeju
6. Silhouette of a Breeze
7. WHO I AM 2020+1
8. Irish Heart (Nozomi Furukawa)
9. Imagine (John Lennon)
10. Wish to Fly
11. Steppin’ Out
12. AGAIN
13. Merry-Go-Round in White Night
14. 紫陽花の歌 (Shogo Hamada)
15. Frontier
En1. 我が心のマリア (Shogo Hamada)
En2. Everlasting Truth
浜田省吾さんの我が心のマリアは先日2022年バージョンがYouTubeで公開されたこともあり、今回必ずやりたいと思っていたけど、それに加えこの季節北海道は紫陽花が咲いていると言うこともあり、以前僕がアレンジをした紫陽花の歌をトライしてみた。当時の譜面はもちろんなく、音源を聴き新たに今の気持ちで譜面を起こし演奏したけれどそれは新鮮で、リハで「うん、こういうことだよね」と2人頷きながら演奏していました。
アコースティックピアノとアコースティックギターという編成は、ドラム&ベースがいるバンド編成より思った以上に自分たちの思いがダイレクトに伝わり、互いの演奏の変化がリアルタイムに影響しあうのがスリリング&繊細で、結局それが音楽のダイナミズムにつながった気がします。そういう意味で収穫の多い初のデュオコンサートでした。
現地の公演企画チーム、実行委員会やみんなのチームワークは素晴らしく、1つの目標に向かって一緒に突き進むことができた魔法のような、大げさに言うと奇跡のような三日間だったと思います。こんな機会に恵まれて2022年の夏は北海道での夏は忘れられない三日間になりました。
来て下さった皆さん、各地から配信で応援して下さった方達、現地スタッフの皆さん、福島さんはじめ公演実行委員会の皆さん本当にありがとうございました。次回お会いできるのを楽しみにしています。その時は海外からも素晴らしい北海道を訪れ、配信ではなく現地で皆一緒に楽しめる状況になったらもう最高ですね。そんな日が早く来ますように。
暑い夏まだ続きますが、皆さん健康に留意してお過ごしください。
2022年7月
梁邦彦