2006.6.3 Evolution 2006

今回一連のライブ感想&後記を日記形式で綴ってみようと思う。

ライブからしばらく時間がたった今、実際来ていただいた方は「あぁ、あの時はそんな感じだったのか」と、会場に来られなかった方は「ふぅ〜ん、そんな感じだったのか」と、あの瞬間の演奏側からの雰囲気を少しでも感じていただければ、と思う。

地方公演は全て韓国スタッフ(音響照明その他のメンバー以外全て)、そして使用楽器に関してもトラブル回避と言う観点から、かなりシンプルにして、演奏(音楽)に集中する事を主眼にコンセプトを固めて行った。一方ソウル公演は、スタッフ、ミュージシャン、音響、照明に至るまでかなり自由が利いた事、それからセジョン文化会館と言う多目的ホールの持つ可能性を鑑みつつ、ビジュアル効果含めたトータルライブショーとしての完成度を高める事をポイントとした。

と言った事から、今回のキーポイントは2つ。全州に始まった計3回の地方公演と6月3日のソウルセジョン文化会館での公演は、上記始め数多くの制約から全くの別物にしなければならなかったと言う事。それからその事による、様々な負担が尋常ではなかったと言う事。でもそれがまた、楽しかったと言う事もまぎれもない事実で、、、。普通に考えると(常識で)到底あり得ない行程だったが、今となっては無事に終わった事で一安心、そして次はどうしたらもっと楽しく出切るだろうかと、既に画策し始めているこの頃である。

では今回のダイアリー形式の後記、最後まで気軽に読んでいただければ幸いです。

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■5月10〜17日

アニメーション『ヨウビ』の音楽制作を出来るだけ早く進めておきたい。それは、来る一連のライブが始まるとその間ヨウビの音楽製作に関われなくなってしまうので、どうしてもこの時期にがんばっておきたいと言う事だった。とにかくものすごいペースで進めた。我ながらこういう時の馬力は凄まじいと思う。とにかく毎日毎日、映像に合わせて音楽を作り続けた。その一方ライブの構想(地方公演&ソウル公演)を煮詰めて行く。例えばソウルではどういった映像作品を使用するか、その際の使用ソフトやそれにまつわる情報収集、参加メンバーへの資料&情報伝達等、やる事は山ほどあり、一日があっという間に過ぎてゆく。そんな中17日以前プロデュースした香港のロックバンド『 Beyond』 のベーシスト; Steve 君の結婚記念パーティーが東京であったのでそれに参加(17日)。彼とは7、8年振りに会ったのだが、とにかく英語が上達していたのに驚いた>>奥さんが27歳の日本の方で、コミュニケーションは全て英語だそうだ。うう〜〜ん愛の力は強し?!

 

■5月18日

東京アストロスタジオで夏に発売される『彩雲国物語サントラ』の中ジャケットレビュー用のインタビュー。その足で羽田空港へ。最終便で羽田金浦到着。さぁいよいよ始まる。今回のライブは20日;全州&21日;光州の地方2公演。

気持ちが引き締まる>>さぁ来なさい!状態。

 

■5月19日

朝10時ホテルの部屋でソウル公演映像チームと打ち合わせ。今回使おうと思っている映像をデモとして持って行き、まずそれが開くかどうか確認、その他多くの打ち合わせ。その後到着したメンバー達と大好きな「蟹」屋さんへ。醤油付け蟹を食べて大満足になり、全員さぁやるぞ状態!>>そう、単純なのだ。。今回(20&21日)のメンバーはベース坂井紀雄さん、ギターパパゴン鈴木君、ドラム大久保敦夫君、バイオリン桑野聖君、そして韓国からボイス&パーカッションチャンジェヒョ君、そして特別ゲストとしてテピョンソ&ピリ;イヨンウォン君。昼食後そのままリハーサル;6時間程みっちりやって、その足でバスに乗り全州へ。全州に到着したのは夜11時頃。さすがにみんなも疲れた様子。

全州の第一印象(今回の)。バスを降りた瞬間に『空気が良い』と感じた。これは次の日のライブMCでも言ったのだが、なぜか笑われてしまう。。。笑いを取ろうと思って言った訳でもなんでもないのだが、、発音が悪いせいなのか、、、まぁしょうがない(苦笑)。ホテルについて荷物をほどいたらすぐに出発。そう腹が減っては戦にならず、、とメンバー全員そそくさと出かけた。と言うのは全州は韓国でも有数の『食』のメッカ。と言う事でいやが上にも盛り上がる。

しかし、、もう既に夜半過ぎ。いわゆる有名飲食店は既に営業終了。大きなショックを受けつつもあきらめずに探索すると、大学の近くの街は深夜まで盛り上がっていると言う。そこに行ってみるとさすがにお若い大学生の泥酔オンパレードで、もうかなりのヘベレケ君達が大声で道ばたを闊歩していて、更に気持ちが引き気味に。。その辺を歩いている学生さんにこの辺の美味しい店を教えてもらい、あまり期待せずに、勇気を振り絞って入ってみた。大学生達の良く行く(と言う)こじゃれた感じの居酒屋さんだった。今日のリハーサル&旅の疲れがドッと出て、大学生の大声に押されつつ更にテンションは下がり、食事が出てくるまで全員ほぼ無言状態。。しかし料理が出てきて一口食べ始めた瞬間から、『おっ、これはいけるぞ!』『う〜〜ん、なかなかやるな』『これは初めての味だ』などと賞賛の声が次々に上がり、その瞬間から簡単に盛り上がってしまった。と言う訳で全州到着後まだ演奏もしていないのにいきなり、盛り上がってしまった梁邦彦一行であった。

 

■5月20日

全州公演当日。この全州の演奏会場は一昨年10月に一度訪れたことがあった。

その時の印象がとても良かったのだが、やはり今回も、あぁ良い会場だなとステージに立った瞬間感じた、肌が合うと言うか。

初めての地方定期公演。その緊張感が何とも心地よい。

小編成での演奏。それが贅肉のない、真剣勝負的な緊迫感と心地よさを生んだのだろう,スタートから最後まで集中して心地よく演奏できた。

スタート公演としては,満足のいくものだったと思うし,とても楽しかった。

終演後、サイン会をしたのだが、たくさんの方が来てくれて正直驚いた。

さぁ,明日もがんばらねば!

打ち上げの食事は本当に美味で,韓国に住むチャンジェヒョ君でさえも『これはイケルな〜』と唸っていた。さすが恐るべし,全州。そしてここ全州のプロモーターの方がこの公演のために大変骨を折ってくれた。感謝。

■5月21日。

午前発のバスで光州に向かう。

天気は快晴で,この上なく気持ちいい。バスを降りて光州の会場にそのまま入った。

結構年季の入った会館で、なかなか歴史を感じさせる風貌である。よしやるぞと,決意。

リハーサルをやっている途中、来年公開の映画『千年鶴』(音楽担当する事になっている)の主演俳優2人が何と来てくれていると言う事を知り,興奮する。主演女優のオジョンへさんは,有名な民族歌謡の歌手でもあられるので,是非とお願いしたらすんなり同意してくれ、その日のステージ>一緒に参加してくれたし、もう一人の男優さん;チョジェヒョンさんも快くステージに上ってくれて一言話してくれたりと,なかなか思いもよらぬ展開。お二方にこの日のステージを彩ってもらえて,とても印象に残った公演だった。

それとメンバー紹介の曲で、何とベースの坂井さんが『Goin' Down』を歌ってくれた!これは衝撃的だった,自分のライブで、しかもジェフベックグループの 『Goin' Down』が歌われるとは,,,とても嬉しかった。

今日の公演でただ一つ気になった事は,静かな曲をやっているとき(例えばピアノソロ)の時にもデジタルカメラのシャッターの音がとても多くて,正直気になってしまった。せめて、ああ言う静かな曲の時には控えてもらえると嬉しいのだが。。それだけが心残りとなった光州公演だった。

■5月22日

朝一番のフライトでソウルへ。

メンバーの皆とは金浦空港で別かれた。彼らは羽田、そして自分はソウル市内へ行き,取材。新聞、映画雑誌、ファッション雑誌まで一日に5つ。
ヘトヘトだったが,全て終了後;最後に美味しいビールを飲んですぐに復活。

 

■5月23日

朝一番;8時半からKBS テレビでインタビュー,その足でそのままKBS ラジオの友人「ユヨル」君の生番組へ。終了後また急いでこんどはSBS 『シンヘジン』さんの生ラジオ番組へ。それが終わってやっと金浦空港へ向かい羽田へ到着。ふぅ〜〜〜ッと一息。でもまだまだ続くのだ!

■5月29日&30日;ソウル用大編成リハ。

大勢が集まってやる音楽もやはりとても楽しいなと実感。

準備は本当に大変なのだけれど。。みんなの期待感&やる気が自分の体力&気力を奮い立たせてくれた。ありがたい。今回のメンバーは

DRS;大久保敦夫
BASS; 鈴木正之
GT; 鈴木英俊
Perc; Christopher Hardy
Vln; 桑野聖
Vln藤家泉子
Cello;堀沢己美
Recorder;金子健治、安井敬、庄司祐子
Voice,KoreanaPercussion; Chang Jae Hyo
Korean Perc ; MIng yong chi
Tae Pyongso; Li Yong Won

2日間とも密度の濃い時間だった。

■5月31日;ウルサン用小編成用リハ。ウルサン公演は先日の20&21日公演とはベースが坂井さんから鈴木正之さんに変わるので、別途リハーサルが必要だった。

計3日間のリハーサルを終え、そのまま羽田>最終便でソウルへ。体力的にはかなりメーター振り切っている状態かな。でもまだ大丈夫だな、と言う実感もありつつ。ちょっと不安だが。。

■6月1日

午前ソウルのホテルで映像チームとミーティング&MBC のドキュメンタリーチームと番組制作に関して打ち合わせ。その後メンバーと一緒に金浦からウルサンへ。

空港に到着前、機内から眺めた市内の眺めがとても印象的だった。とても良く整理されたヒュンデ企業の町で,日本で言うと豊田市辺りになるのか。空港を出ると、ここは海辺の街でもあるため心地よい潮風の香りがして来たり、なにかと好印象の街。ホテルもヒュンデ、何もかもヒュンデ>>>はじめは多少驚いたが。好感度大。今日は比較的ゆっくりとできた。夕食は海辺の食堂で,海産物。かなり◎。

 

■6月2日

朝の目覚めバッチリ>部屋の窓を開けるとウルサンの街が一望出来て,気持ちが引き締まるのだった。天気もいいし。

会場入りする前、ヒュンデの工場見学をする事になり,専用バスで,まずは資料館へ。そこで通訳の人が一生懸命、ヒュンデ企業について説明してくれた。その後、専用バスはヒュンデ工場内を回り始めたのだが,本当に大きい工場で驚いたのと,ヒュンデは自動車メーカーと思っていたら実は重工業がメイン(造船業)だったので,またまた驚いているうちに会場へ着いた。

この会場もヒュンデが管理している所らしく、こぎれいで格調高いホールだった。

ウルサン公演は今までの地方公演とはちょっと雰囲気が違って、上手く表現出来ないのだけど,公演開始直後、ここは初めてライブをやる場所なんだなぁ〜と実感した。かといってそれは新鮮な気持ちとして、自分のテンションも当然高まったし、新しい出会いと言うきっかけが、自分たちにまたいつもとは違う演奏をさせてくれたのではないかと思っている。

終演後サイン会。

今回地方公演に来てくれた方々,そしてサイン会で会った人達;高校生をはじめとする若い世代の人達が多いのに驚き、正直とても嬉しかった。

終演後メンバー達は食事に,自分は明日の朝一番でソウルに移動するので、大事を取ってホテルの室内で軽く食事をとって休んだ。ここまでの3公演、しっかりと手応えを感じられるモノだった。

さぁ明日は千秋楽、やるぞ。

■6月3日

朝6時起床。ホテルからそのまま空港へ>朝一番の国内線でソウルへ。

金浦空港から一度ソウル市内のホテルへチェックイン>午前朝10時。

少し休もうとしたが,ホテル室内で民放テレビ局との打ち合わせ。一時間程で終わり、やっと少し休憩。出来だけ疲れを取っておかなければと思い,ベッドで少し横になる。こういう時いつも実感するのだが,自分はいざと言う時>つまりこういう時でもしっかりと眠れる。もちろん緊張感はあるのだが,そのために休まねばと判断出来る場合は,しっかりと気持ちを休めて,速やかに休息をとることができる>「これも才能かな」なんて、実はこのくらいの才能しかない様な気がするのだが,,,。とにかく本番前だからと言って体調不良と言う事は今までに一度もなかったと思われる。

13時半。ホテルを出発。会場は近いのですぐに到着。

この時点でまずチェックするのは,自分やメンバーのレンタルした楽器が全てつつがなく揃ってるかどうか。実は、去年楽器に関してはとんでもないことがたくさん起きたので,,,ちょっと心配だったが今年は事なきを得た様子で一安心。

ステージ上では前日の夜半から搬入作業が行われており,スタッフのみんなの顔にも疲れが出ているが,そんな事モノともしないと言った気合いの入った頼もしい後姿を見て,また一安心。しかしこの会館はあまりに制約が多くて,本当に大変なのだ。新しい事をやろうとする時、それを後ろ押ししてくれると言うよりは,会館側の殆ど必然性のない規則、規約>>いわゆる決まり事が多く,そのために舞台の進行や,演奏会全体まで多大な影響が出ているのも事実>これは舞台監督の伊藤さんがコメントしてくれているが、、本当に困った事で.せっかくの韓国No.1 会場なのだから,その規制がミュージシャンの足かせになるのではなく,むしろ後押しを,助けになってくれる「実りある規則」にしてほしいと思う。今の時点で彼らの規約&制約は,新しい事&少し込み入った事をやるミュージシャンたちにとって制約以外の何者でもない。。。実際身近のミュージシャンたちからもこの会場の制約についてあまりに多くの「辛言」を聞く事が多く,本当に残念だと思っている。去年に引き続き(去年も本当に大変だった!)今年も会館とのトラブルは凄まじいものがあった>>>良いライブショーをやるために必要な制約とそうでない事は何か?を真剣に考えてほしい>>セジョン文化会館の公務員の皆さん。

気を取り直して、リハーサル。とは言ってもあまりに制約が多いため,後半の3分の一はリハーサルも全く出来ず,そのままステージに立つハメになってしまった。

本番前の気持ち。。。「一体この状態で最後まで辿り着けるのだろうか」

舞台に立つ人,そして舞台を見守り助けるスタッフの誰もがそう思ったに違いない。もちろん自分も。でもやるしかないのだ。

ライブが始まった。開始直後、ステージ上でのミュージシャン全員の表情。これがたまらなく良かった。

不安と期待、そして固い決意に満ちた表情を見たとき。「よし絶対にやり通してみせる」と思えて来た。つまり「大丈夫。全力を尽くして楽しめば必ず良い結果が出る」と。

オープニング映像のシンクがうまく行かない...なんと言う事だ。。

と不安に思ったのはその瞬間だけで,それ以降は様々なトラブルそっちのけ。客席の皆さんと久しぶりに会えた嬉しさもあいまって、今振り返ってみると舞台にいる自分達がまずはじめに楽しませてもらった気がする。楽しかったのだからしょうがない、、。

お客さん達の拍手と歓声に励まされ,一曲ずつゆっくりと、噛み締めるように演奏出来たと思う。そう,最近はこう思うようになって来た。この瞬間この場所で演奏している事を,出来るだけしっかりと実感しながら,楽しみながらという事が大事だなと。

一曲目で客席を見て、手を振ってくれる多くのお客さんの姿を見た時,やはり何よりも嬉しかった。ここまで多くのトラブル、そして準備にまつわる労力と苦労が一瞬のうちに昇華され,その瞬間セジョン文化会館の天に美しく昇って行くのが感じられた。

3曲目『 Golden Rose』に関して何人かの方からご意見を頂いたが,ここ何年間演奏出来なかったあの曲を演奏している時「あぁ,自分は幸せだなぁ〜」と感じた。何故だったのか。

アレンジを変えた「月の雫」も個人的には,とても気に入っていて,去年とはまた違った気持ちと編曲で演奏出来る事もまた新鮮だった。それから今回は初の試み>インターミッションを入れた。長いコンサートになるので,見る側も演奏する側も気持ちを入れ替える事と体力?を蓄える事も大事だと思っての事。

2部の始まりは金子さん、安井さん、庄司さんの3人編成による,リコーダ−小演奏会!

この企画を思いついた時、もし自分がそのコンサート客席にいたらどんなにシアワセだろうな〜〜と,我ながらとても良いアイディアだと思った。3方のご協力により,今までにないパフォーマンスを演出出来て嬉しい限り。その第二部一曲目は「 Treasures」 をゲムスホルンで>水牛の角で作った笛!それから2曲目はリコーダーに持ち替えて「 Menuet fo Emma」 をやって頂いた。素晴らしかった。ありがとう。

第二部では NHK アニメ彩雲国物語のメインテーマ曲と主人公「秀麗」のテーマをメドレーで演奏し(中国ものアニメなので元来CDのメロディーは胡弓なのだが,それを難なく弾いてしまう桑野君の才能にも脱帽)それに続けて、オンラインゲーム『 AION』 の映像に合わせて,これまた数曲を繋げてメドレー形式で演奏してみた。映像は製作チームからもらった映像素材を自分で、演奏する音楽に合わせて映像編集したものだ。ライブリハーサルの前日,徹夜に近い状態で映像編集をしたときはさすがに辛かったが、当日ステージ上でその映像を見ながら演奏したときは、これまた「楽しいなぁ〜,これは止められんわ」と思ってしまった。映像と音楽の力が合わさった時,その瞬間「たまらない」のだな。

その後「アリエンヌの糸」から「SOUL BOEHEMIAN の凱旋」へと繋げた。

GOLDEN ROSE と同様「SOUL BOEHEMIAN の凱旋」は今まで殆ど演奏する機会がなかったのだが(1995年のオーチャードホールのみ)、今回はどうしても演奏しなければ,と言う強迫観念にも近いものを感じた。いや強迫観念と言うよりは「義務感、使命感」に近いかもしれないな。 何故だかわからない。

パイプオルガンとバンドとが一緒に演奏する.こんな事を今までやった人はいるのだろうか。まぁそんな事はどうでも良い事で,去年はパイプオルガンをソロで弾いたので今回は,全員一緒にやってみようと無謀な事を思いついた。もちろん初の試みだったが、これもまた「うわ〜すげぇなー,楽しいな,これも止められんわ」状態だったのは言うまでもない。

そしてチャンジェヒョ君、ミンヨンチ君をはじめとする国楽系ミュージシャンが参加してくれた頃からテンションはどんどん上っていった。

残念ながら彼らとのリハーサル時間は当日全くなかったのだが、そんな事モノともしない彼らの演奏に感謝&拍手。

アンコールはプリンスオブチェジュとフロンティア。プリンスオブチェジュはこの所あまり原曲スタイルでの演奏をしていなかったので,今回は敢えて原曲に近い形で,と心がけた。2度目のアンコールは「萌黄色の時」を「 PSALTERY」 と言う楽器でやってみた。

セジョンはステージがとても広く、しかも客席&舞台との間にオーケストラピットがあるため,客席との距離がとても離れている,,,だからせめて最後だけでも皆さんに近づきたいと思い、ステージ最前列に座って演奏してみた。その後、これもあまりステージでは演奏しなかった曲>Pieces of a Dream 。リコーダーと弦楽器,そしてピアノだけで今回のステージ用に特別金子さんがアレンジしてくれた。

終わったときの余韻が今でも鮮烈に残っている。

あぁ,また一つ,忘れられない公演になったな。自分にとってかけがえのない時間だったし、このライブの実現に向けて尽力してくれた全てのミュージシャン,そしてスタッフ、家族のおかげなのだな、と痛感し、また無理をせずにライブをいつまで続けられるのだろうか,そのためにもまた良い作品を作り,演奏力を磨き、精進せねばな!と覚悟を新たにした次第だった。

この日を待ち望んで応援し続けてくれた皆さん,彼らの励ましや応援なしには,到底あり得ない;実現不可能なライブであった事は言うまでもない。自分が音楽をする原動力はあなた達が与えてくれているものです。まぎれも無く。

本当にありがとう。

最後にこの日の打ち上げでは,パーカッションのクリストファーハーディー君が妙に「飛ばして」いました。次の日朝一番の飛行機で帰る筈なのに,,,何か良い事あったのかな?

打ち上げは結局、朝4時まで盛り上がりました。タフと言うのか,アホと言うべきか。。。

■5月4日

もうへろへろ、,遅くまで飲んじゃイカンのだ。昼にやっと起きて,午後はKBS ドキュメンタリー「文化時代」と言う番組の撮影。インタビュアーはキムジョンソンと言うオバさん画家の方。とても愉快な人だった。撮影場所はチョンゲチョンと言うソウル市内の川が通っている所。長い時間撮影したけど、気候がとても心地よかったな,ちょっと疲れてたけど。

■6月5日

朝8時半にホテル出発,金浦空港へ。飛行機で光州,空港から車に乗りヘナン(海南)と言う本土最南端の地へ。映画「千年鶴」の撮影現場を訪ねた。イムグォンテ監督とは久しぶり。撮影現場はなかなか田舎の山奥だったけど、とても良い所で撮影見学も楽しかった。撮影終了後「地の果て」と言うネーミングの所へ行ってみた。韓国本土最南端の地;観光地化されていて、そこにある高いタワーに昇ると南の海が一望出来る。ちょうど夕陽が沈む頃で、あまりに美しく,何枚か撮影(ダイアリーにアップしてありますので)。監督さんと夕食後,部屋で「千年鶴」の今まで撮影分映像を見ながら,2時間程きっちりとスタッフに説明してもらい、この映画の全体像が見えて来た。。。とても楽しみ。

 

■6月6日

金浦空港へ朝一番の国内線で向かい、金浦空港でも2つの打ち合わせ&取材をやって,やっと今回の行程全て終了。脱力感。と思っていたら空港でバイオリンの桑野君と藤家さんにばったり会って、一緒にマッサージを受けて?帰路についた。

 

■後記の後記

今回の後記、自分の辿ったここ何日間のライブにまつわる事柄&心象を出来るだけ克明に綴ってみた。これを読んでくれた皆さんが「あぁ、あの時梁はこんなことを考え、こんな状態だったのか」と、感じてもらえたらと思いつつ。

一昨年9月;芸術の殿堂でのコンサート、去年のセジョン文化会館,そして今年と、振り返ってみると,わずかずつではあるのだが、少しは音楽的に進化しているかな〜と思えたり、一緒に演奏してくれる音楽仲間達&そしてスタッフとも一層つながりが強くなって来ているなぁ〜と嬉しい気持ちにもなり、そしてなによりも、

いつも応援してくれる皆さんに大きく感謝しながら,この2006年度ライブレポートを締めくくりたいと思う。どうもありがとう。

梁 邦彦